2018年11月25日日曜日

松村英治さんの器

秋も深まりすっかり冬の気配が感じられるようになりました。落ち葉もかさかさと心地よい音色を奏でています。
先日入荷しました松村英治さんの器はそんな季節によく似合います。釉薬という装飾のない土そのものの表面は、触っていただくとほんのりとした温かさを感じます。
よく自然に近い物はじんわりとした温かさがあると聞きます。

また表面を何度も磨いては焼いて頂くことによって、表面は滑らかな仕上げです。そのためフキンで拭いたときも引っかかりがない扱いやすい焼締です。

極力重くならないように制作してくださっているため、見た目よりも軽い器です。軽く作るのは、強度や見た目のバランスをとるのが難しく、手間暇がかかります。
ただ重い器はだんだんと使われなくなってしまうという松村さんの考えから、工夫を重ねて今のような器にたどり着きました。

焼締は扱いにくいからなという先入観なしにお気軽に使って頂ける器です。

お使いはじめは数時間水につけてから、水洗いしフキンで水気を拭き取り良く乾かしてください。
その後はそのままお使いしても差し支えありませんが、油分の多いお総菜を盛り付ける際はさっと水にくぐらしてからフキンで水気を軽く拭き取り、盛り付けていただくとシミができにくいです。またレタスや懐紙などを敷いてのせていただいても同様です。

ただシミはだんだんとついていきます。焼締はそのシミが長い時間をかけてゆっくりとなじんでいくナチュラルな器です。反対に釉薬がかかっていてシミができてしまうと気になってしまいますが、焼締はシミも自分の中にうまく取り込んでいく不思議な器です。
あまり気にせずにおおらかな気持ちでお使いいただければ、ご自分だけの器に育っていくように感じます。

ぜひ一度松村英治さんの焼締の器、お使いしてみてください!お料理を選ばないシンプルさは力強い味方になってくれます。


松村英治7寸皿
7寸皿に盛り付けて・・2~3人分の煮物などに


松村英治7寸皿
こちらも7寸皿です


松村英治7寸皿
同じく7寸皿に、一人分のメイン料理に重宝です
松村英治7寸皿
7寸皿と取り皿サイズの5寸皿


松村英治5寸皿
5寸皿にカステラを・・



松村英治5寸皿
こちらも5寸皿に・・甘い物も良く合います

松村英治5寸皿
ぬか漬けなどにも・・
松村英治8寸リム皿
8寸リム皿です
焼いたパンもべたっとしません
焼締の器は水分を適度に吸収してくれます

松村英治8寸リム皿
ご飯を下に盛り付けるとシミもできにくいです
ただ焼締はシミは気にせずお使いいただくと
なじんで味わい深く育っていきます
松村英治8寸リム皿
このように揚げ物は葉物を敷いた上に
盛り付けていただくとシミになりにくいです



以前の8寸リム皿です
大きさは変わりませんがリムの幅が狭く深さもあります。
今のものはフラットに近い形です。

こちらからご購入頂けます
松村英治さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月13日火曜日

谷井直人さんの銀彩のうつわ

信楽で作陶されている谷井直人さんの器が入荷しました。

谷井さんの器はオリジナリティー溢れる器で、特に銀をうまく取り入れた器が目をひきます。
銀は金属ですので冷たい感じがしますが、土と合わさることによってクールさが和らぎます。土も野暮ったさがなくなり、二つの素材がうまく融合しています。

銀は酸や油分にあまり強くありません。酸味の強いお総菜はできればお控え下さい。また揚げ物などは下に懐紙やレタスなどを敷いたり工夫してお使いください。

今回は器と片口や蓋物が入荷しています。ボーダーの丸皿は今回が最後の入荷になりますのでお早めにご検討ください!

角皿とボーダー丸皿の白の色は今までと異なり黒の下地に白い釉薬がかかっています。以前よりすっきりした白になっています。



白の色味が少し変わっています
すっきりしたクールな色合いで銀との相性も良いです
丸皿は盛り付けると明るく料理が映えます
以前の白はベージュ系でした
また今回入荷分は深さがあまりなくフラットです

白×銀市松角皿 
お弁当の残りを朝食用に盛り付けています
適度なたわみがあり盛り付けがしやすいです


斜めにセッティングすると変化がついて面白いです


白×銀高台市松皿(左)
白×銀ボーダー丸皿(右)
 

また蓋物は銀のふたに黒と白の入れ物になります。砂糖や塩の調味料から、佃煮や甘納豆などのお総菜まで工夫してお使いできます。


黒×銀ふたもの(左) 白×銀ふたもの(右)
手前のさじですが竹は甲斐のぶおさん
漆はTOMATO畑さんのものです
TOMTO畑さんの調味料スプーン2本セットは
中に入れた状態で蓋ができます、大さじ2分の1です
甲斐さんのコーヒースプーン(左)、スパイススプーン(右)は
中に入れたまま蓋はできません、写真のように収納しても(^^)

銀は華やかな雰囲気が演出できる素材です。
谷井さんの手によって土と融合してとても品の良い器に仕上がっています。

こちらからご購入いただけます
谷井直人さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月8日木曜日

辻和金網さんの干しかごで

秋も深まってきましたが、このシーズンに最適なのが干し野菜作りです。乾燥した空気の日の当たる日は干し野菜日和です。

京都の辻和金網さんはそのためだけの立派な道具を作っています。そのままズバリ干しかご・・
ステンレス製の本格的な作りです、最初見たときは驚きました。これほどのものがなくても干し野菜は作れると自分も思いました。しかし実際に使ってみますと乾きも速く虫の心配もなく、またネットと違って風にあおられません。

またベランダに干しておいてもやはりきれいです、かご自体が美しいからなのですが。その他にもたくさんのかごが辻和さんにはありますがこの干しかごが一番感動しました!
生活を感じさせるベランダでの野菜干しがここまで美しくなるなんて、驚きです・・やはり辻和さんの手仕事は素晴らしいと思います。

かごが美しくていつも感謝の気持ちです

サイズは大と小がありますが、私は大を使っています。大きさは小に比べると大はかなり大きく感じますが、実際に使用すると重ならないように並べるとこのサイズは必要な気がします。
まとめて行なうことが少ない方であれば小サイズでも問題ないと思います。
右が大サイズ(36cm×27cm H10.5cm)
左が小サイズ(24.5cm×19.5cm H9cm)

大サイズです、専用中段を使って二段で干します
下に水分の多いトマト、上にキノコを並べています
 トマトは4日くらいでセミドライ状態です。1週間程でドライになります。キノコは1日~2日でセミドライ、5日ほどでドライになります。個人的にはセミドライ程度で料理に使っています。トマトはオリーブオイルの中に入れて保存しパスタにオイルごと、キノコはよくスープなどに入れてます。セミドライのキノコはそのまま水洗いして使うことができます。ドライになったものは一度水で戻してからお使いください。

これからの季節は白菜もオススメです。漬け物前や鍋の前に半日から一日程度干して水分を抜いてあげると甘く美味しくなります。また干した白菜を蒸して食べるだけでとても美味しいです、以前お客様から伺った食べ方ですが、かなりの量食べることできます。

日の当たる日中は外干しで日が落ちたら室内に移してあげると良いと思います。
ぜひ干し野菜を作ってみて下さい。美味しいです!

こちらからご購入いただけます
辻和金網さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月6日火曜日

鋳物の経年変化

山形鋳物の鋳心ノ工房さんの鋳物の調理器具についてです。

よく聞かれる質問をいくつかご紹介していきますね。

・南部鉄器との違い
作り方や効能などはほとんど違いはありません。鋳物は砂で型を作りその中に溶かした鉄を流し込むのですが、砂の質感が大きく異なります。南部鉄器の砂は粒子が大きいため表面のテクスチャーが力強いです。山形鋳物の砂は粒子が細かいため表情が繊細で優美に感じます。
デザインも含めてお好みでお選びいただくのがよろしいと思います。

・表面の塗装について
鋳心ノ工房さんの品物の塗装は漆の焼き付け塗装です。漆と鉄の相性が良く表情の雰囲気も損なわれません。また漆の膜ができることによって錆の防止になっています。ただし鉄瓶の内部のみは素地仕上げになります。そのため鉄瓶の内部は少しずつ錆が発生しますが、この錆はお湯を美味しくしてくれます。水を沸かして赤く濁ったお湯になってしまう場合はよくない錆ですので水を何度も沸かして透明になるまで繰り返して修繕してあげて下さい。

・経年変化について
下の写真がパンが8年、グリルパンが10年使用した物です。表面も比較的きれいで使い込んだ風合いです。テフロンや薄い鉄のパンと異なり表面のはがれもなく厚い鉄が油を吸収して使いやすくなっていきます。


8年使用したパンです、週に3~4回は使っています
新品のパンです、漆の塗装が艶を感じます
10年ほど使用したグリルパンです、週に1~2回使っています
 
新品のグリルパンです

・使い始めの処理と取り扱い方
最初は油を多めにひいて野菜くずを炒めてから水洗いをしてください。その後は普通にお使いいただけます。油は少し多めで最初の内は使用いただくと油なじみがよくなり使いやすくなります。洗う時はたわしなどで優しく洗って下さい。こびりつきは無理に金属のヘラなどでこすらずにお水でふやかしてから水洗い下さい。表面の漆の焼き付け塗装がはがれてしまいます。グリルパンも油を薄くひいてご使用下さい。長期間使わないときは表面に薄く油をひいて表面を保護してください。


・IHは使用できるか
鋳心ノ工房さんの調理器具はIHで使用いただけます。

鉄の厚みもあり重いですが、その厚みにたくさんの熱を蓄えることによって食材に短い時間で火を通すことができます。野菜などは水っぽくならずに仕上がりますし、お肉などはパサつかずうま味が凝縮されます。

一度ぜひお使いしてみて下さい!もう買い換えの必要もない一生使える調理器具です。

こちらからご購入いただけます
鋳心ノ工房の通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月1日木曜日

野口淳さんの素朴な器が入荷しました

久しぶりに野口淳さんの器が入荷してきました。炭化粉引と黒釉の器です。

今回の炭化粉引は野口さんの思っているような色合い風合いになったとのことで楽しみにしていました。
野口さんの言葉で表すと、白すぎず黒すぎず、ツルツル過ぎずザラザラ過ぎず、自分のほぼ狙った感じに上がったそうです!
陶器の色は計算していても最後は自然に任せるしかないところがあります、それが素敵な部分でもあるのですが(^^)

数年前から炭化粉引は少しずつ色合いが変わってきています。以前はもう少し艶のあるつるっとした表情でした。最近はマットで艶の少ない落ち着いた表情になってきました。



今回入荷分の炭化粉引の5寸取鉢です
落ち着いた渋い表情です


2年ほど前に入荷した炭化粉引の5寸取鉢です
少し艶のある仕上げで色味も明るめです

比べてみるとやはり変化しています。どちらも好きですが渋くなってきた現在の器は、甘い物や果物が美味しくみえそうです。またサラダなど鮮やかな色のお総菜も似合いそうですね!
今回入荷の炭化粉引の平湯のみです
柿のような鮮やかな色を引き立てます、フォークは甲斐のぶおさんのフォーク魚小
素朴な料理を引き立ててくれます
炭化粉引5寸取鉢に・・

黒釉片口豆皿に・・

炭化粉引だ円鉢ミニに・・今回入荷分です

炭化粉引平湯のみに・・今回入荷分です
炭化粉引平湯のみです
炭化粉引平湯のみに煎茶を入れて・・


こちらは昔から使っている炭化粉引の器です
一人分のサラダにちょうどよい大きさです
炒め物にも・・炭化粉引5寸取鉢

炭化粉引5寸取鉢に・・
シンプルな野菜の煮物などが似合います





黒釉は少しグレーがかった風情のある色合い
粉引は艶のある優しい色味です
炭化粉引は落ち葉を連想させ、味わい深さを感じます
 
作り手さんの思いを感じるとよりいっそう愛着がわいてきます。野口さんの器は一度使うと良さがよくわかります、ぜひお試しください!
ご不明な点ございましたらお気軽にお問い合わせください。

こちらからご購入いただけます
野口淳さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年10月28日日曜日

仕草さんの草木染てぬぐいの色の変化

仕草さんは藍染めを中心に草木染でてぬぐいを製作しています。やわらかい色合いや個性的なデザインはなかなか目にしないてぬぐいです。

化学染料と異なり草木染は色が定着しにくく、落ちやすい特徴があります。やはり自然の物なのでだんだんと色が落ちていきます。どれくらいの風合いになるのか個人的に使用していたものが下の写真になります。

そよよというガーゼとさらしの中間のやわらかい生地で藍染めが中心になっています。上が新品、下が6年ほど使用しています。私は洗濯機でネットに入れて洗っていますがこのような色落ち加減です。黄色い部分はタマネギの色ですがこちらはもう白っぽくなっています。あせた感じになりますが風合いはとても良く気に入っています。

上が新品、下が6年ほど使用した物です
ネットに入れて洗濯機で洗っています

次はコーヒータイムというさらし生地にコーヒー染めのてぬぐいです。右が新品、左が3年使用しています。こちらも同じように洗っています。使用したものもミルクの多いコーヒー色で新品より個人的には良いなと思っています。

右が新品、左が3年使用した物です
どちらの色もそれぞれ良さを感じます

私は洗濯機でマザータッチという洗剤で洗っています。仕草さんは手洗いが一番少しずつ色落ちが進みきれいだとおっしゃっています。手洗いの場合もあまり洗浄力の強い洗剤よりは優しいものでお洗いいただくと良いと思います。

マザータッチで手洗いです
原材料が口に入れても安全なものです

洗濯用ハーブミネラル水です
キャップに半分で洗面器程度の水量なら十分です


やはり手洗いして頂くと色の落ち方はゆっくりです

長く使用すればするほど不思議と愛着のわいてくるてぬぐいです。

ご不明な点ございましたらお気軽にお問い合わせください。

こちらからご購入いただけます
仕草さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年10月23日火曜日

kinoworkshop片岡さんの木のトレイ

本日の昼食をkinoworkshop片岡さんのトレイ、marubon尺くるみにのせています。



marubon尺くるみですがこのトレイは6年以上使っています。お皿のように使ったりもしているので、少し染みらしきものも見当たりますが、愛着のわくお気に入りの一枚です。


6年ほど使用しています
時々えごま油を布にとりまんべんなくすり込ませた後
乾いた布でふきとってお手入れしています



下の写真が新しい物との比較です。やはり色合いは濃くなってきています。木の厚みもあり、木の風合いを強く感じるトレイです。何でものせているので染みはやはりありますが、なじんでいます。

左が新しい物、右が6年ほど使用した物です
このように色合いや雰囲気が変わっていきます


片岡さんおすすめのお手入れ方法ですが、たたいてつぶしたクルミを布にくるんで、木の上をすべらしながら油分を染みこませてあげるといいとお伺いしました。少しずつオイルが染みこんでいきます。クルミのお盆をクルミの実でお手入れしてあげるのは、優しい気持ちになりますね。

その他にはえごま油でのお手入れも適しています、私はこの方法でいつもお手入れしています。どちらのお手入れも木に優しく適した方法です。

木の器はお手入れしながら育てていくものです、ぜひご愛用の一枚に加えてみて下さい!

こちらからご購入いただけます
kinoworkshop片岡さんの通販サイト(ジパングモダン)
 

2018年10月21日日曜日

小林まり子さんの器が入荷しました

小林まり子さんの素敵な絵付の器が入荷しました。近くで見ると本当に細かく丁寧なタッチで感嘆します。

少し絵本の中に出てくるような風景で、家と一緒に描かれている大きな木や月や星が個人的にはとても気に入っています。
小林さんの自宅の前にあったメタセコイヤの木の上に見える月がきれいで、その情景を描き始めたそうです。目を閉じると浮かんできそうで優しい気持ちになります。

秋の夜長に似合うそんな器です。今回入荷した器の中で使い方など気になる物ご紹介します。

まず一輪挿しですが、これはどこからお花を入れるの?というデザインです。小さな雲と月の切れ目からそっと差し込んであげてください。お水は入れることはできないのでドライのお花を・・
一輪挿し自体が個性あるデザインですのでそのまま飾っていただいても素敵です。
小林さんは天空の城のイメージでお作りしたそうです(^^)

月の切れ目からお花を・・小林まり子 一輪挿し

こちらは雲の切れ目から!小林まり子 一輪挿し
次は小物入れ、ワイヤーに布を巻いた取手がついています。小さいですのでお茶の時間に砂糖入れに、またちょっとしたお菓子を入れてお使いください!キーケースにも良いのかなと思います。
絵柄は小さい中にも細かく描かれていてすごいです!取手部分はワイヤーですのでお好きな形に整えてお使いください!

小林まり子 小物入れ 
小さくても絵柄の細かさは同じクオリティです


鍵置き場にも・・ 小林まり子 小物入れ
カフェオレカップやお皿などは定番ですがこのような小物類も小林さんの感性を感じられます。

こちらからご購入いただけます
小林まり子さんの通販サイト(ジパングモダン)

サイトのリニューアルを行ないました

いつもご愛顧いただきまして、まことにありがとうございます。 2019年6月6日にサイトのリニューアルを行ないました。 https://www.z-modern.com 買い物かごなども一新し今までとはデザインが変わっております。ブログもサイト内にございますので、今...