2018年11月30日金曜日

ぬか床甕について

今年の夏に6年近く維持できていたぬか床をダメにしてしまいました。
少し慌ただしく過ごしている最中にうっかりと手入れをするのを忘れてしまい、気がついた時には時すでに遅く・・かなり残念な気持ちです。
部分的に取り除いて使用できるか試してはみたのですが、難しいものですね。

また始めたいと思いつつも、どうしようか考えていたときに匂わなく手入れが簡単なぬか床を見つけました。簡単に行なおうというのもいかがなものかと思うのですが、やはり今回の失敗を経て、手軽で美味しければ良いのではと思い購入し試してみました。


弥満丈製陶ふた付甕
弥満丈製陶ふた付甕8号・5号
陶器の甕は容器全体が呼吸をしているため
酸素不足にならず美味しいぬか漬けができます

におわないぬか床
冷蔵庫で保存し1週間に一度かき回す程度で問題ない
そうです。においはしますがフルーティーな香りでした。

弥満丈製陶ふた付甕8号
1kgのぬか床が入る甕です
弥満丈製陶ふた付甕8号


きゅうりが二つにして2本入ります
こちらの甕は以前の茶の釉薬のものです
現在は白い釉薬ですが、大きさ形は変わりません

表面をならします
発酵製品なのでこの程度余裕があると良いです




松村英治5寸皿
1日半で取り出してみました
程よくつかっていて美味しかったです
とげがないマイルドな味です
お皿は松村英治さんの5寸皿



弥満丈製陶ふた付甕
現在の白い釉薬のものです。左が8号、右が5号です
8号が今回ご紹介した大きさです
白い色合いで清潔感があり、きれいな甕です
陶器の甕は密閉機能がないため、呼吸をしてどんどん美味しくなっていくぬか漬けなどの発酵食品には適した容器です。匂い移りもなく扱いやすいのも良い点です。
 
ただ容器自体重みもあり、ぬか床を入れるとずっしりとした重さになります。ぬか床には良い環境ですが、使いやすいかという点になると、もっと便利な容器もたくさんあると思います。
しかし使っているとこの重さが美味しさにつながっているようなそんな感覚がします。呼吸をする土の甕の中で、少しずつ育っているぬか漬けは幸せそうです。
 
こちらの甕はお使い前に熱湯で消毒してからお使いください。
よく洗った後に上から熱湯をかけて消毒してください。その後清潔なフキンや、キッチンペーパーの上でよく乾かしてからお使いください。
 
こちらからご購入いただけます

2018年11月25日日曜日

松村英治さんの器

秋も深まりすっかり冬の気配が感じられるようになりました。落ち葉もかさかさと心地よい音色を奏でています。
先日入荷しました松村英治さんの器はそんな季節によく似合います。釉薬という装飾のない土そのものの表面は、触っていただくとほんのりとした温かさを感じます。
よく自然に近い物はじんわりとした温かさがあると聞きます。

また表面を何度も磨いては焼いて頂くことによって、表面は滑らかな仕上げです。そのためフキンで拭いたときも引っかかりがない扱いやすい焼締です。

極力重くならないように制作してくださっているため、見た目よりも軽い器です。軽く作るのは、強度や見た目のバランスをとるのが難しく、手間暇がかかります。
ただ重い器はだんだんと使われなくなってしまうという松村さんの考えから、工夫を重ねて今のような器にたどり着きました。

焼締は扱いにくいからなという先入観なしにお気軽に使って頂ける器です。

お使いはじめは数時間水につけてから、水洗いしフキンで水気を拭き取り良く乾かしてください。
その後はそのままお使いしても差し支えありませんが、油分の多いお総菜を盛り付ける際はさっと水にくぐらしてからフキンで水気を軽く拭き取り、盛り付けていただくとシミができにくいです。またレタスや懐紙などを敷いてのせていただいても同様です。

ただシミはだんだんとついていきます。焼締はそのシミが長い時間をかけてゆっくりとなじんでいくナチュラルな器です。反対に釉薬がかかっていてシミができてしまうと気になってしまいますが、焼締はシミも自分の中にうまく取り込んでいく不思議な器です。
あまり気にせずにおおらかな気持ちでお使いいただければ、ご自分だけの器に育っていくように感じます。

ぜひ一度松村英治さんの焼締の器、お使いしてみてください!お料理を選ばないシンプルさは力強い味方になってくれます。


松村英治7寸皿
7寸皿に盛り付けて・・2~3人分の煮物などに


松村英治7寸皿
こちらも7寸皿です


松村英治7寸皿
同じく7寸皿に、一人分のメイン料理に重宝です
松村英治7寸皿
7寸皿と取り皿サイズの5寸皿


松村英治5寸皿
5寸皿にカステラを・・



松村英治5寸皿
こちらも5寸皿に・・甘い物も良く合います

松村英治5寸皿
ぬか漬けなどにも・・
松村英治8寸リム皿
8寸リム皿です
焼いたパンもべたっとしません
焼締の器は水分を適度に吸収してくれます

松村英治8寸リム皿
ご飯を下に盛り付けるとシミもできにくいです
ただ焼締はシミは気にせずお使いいただくと
なじんで味わい深く育っていきます
松村英治8寸リム皿
このように揚げ物は葉物を敷いた上に
盛り付けていただくとシミになりにくいです



以前の8寸リム皿です
大きさは変わりませんがリムの幅が狭く深さもあります。
今のものはフラットに近い形です。

こちらからご購入頂けます
松村英治さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月13日火曜日

谷井直人さんの銀彩のうつわ

信楽で作陶されている谷井直人さんの器が入荷しました。

谷井さんの器はオリジナリティー溢れる器で、特に銀をうまく取り入れた器が目をひきます。
銀は金属ですので冷たい感じがしますが、土と合わさることによってクールさが和らぎます。土も野暮ったさがなくなり、二つの素材がうまく融合しています。

銀は酸や油分にあまり強くありません。酸味の強いお総菜はできればお控え下さい。また揚げ物などは下に懐紙やレタスなどを敷いたり工夫してお使いください。

今回は器と片口や蓋物が入荷しています。ボーダーの丸皿は今回が最後の入荷になりますのでお早めにご検討ください!

角皿とボーダー丸皿の白の色は今までと異なり黒の下地に白い釉薬がかかっています。以前よりすっきりした白になっています。



白の色味が少し変わっています
すっきりしたクールな色合いで銀との相性も良いです
丸皿は盛り付けると明るく料理が映えます
以前の白はベージュ系でした
また今回入荷分は深さがあまりなくフラットです

白×銀市松角皿 
お弁当の残りを朝食用に盛り付けています
適度なたわみがあり盛り付けがしやすいです


斜めにセッティングすると変化がついて面白いです


白×銀高台市松皿(左)
白×銀ボーダー丸皿(右)
 

また蓋物は銀のふたに黒と白の入れ物になります。砂糖や塩の調味料から、佃煮や甘納豆などのお総菜まで工夫してお使いできます。


黒×銀ふたもの(左) 白×銀ふたもの(右)
手前のさじですが竹は甲斐のぶおさん
漆はTOMATO畑さんのものです
TOMTO畑さんの調味料スプーン2本セットは
中に入れた状態で蓋ができます、大さじ2分の1です
甲斐さんのコーヒースプーン(左)、スパイススプーン(右)は
中に入れたまま蓋はできません、写真のように収納しても(^^)

銀は華やかな雰囲気が演出できる素材です。
谷井さんの手によって土と融合してとても品の良い器に仕上がっています。

こちらからご購入いただけます
谷井直人さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月8日木曜日

辻和金網さんの干しかごで

秋も深まってきましたが、このシーズンに最適なのが干し野菜作りです。乾燥した空気の日の当たる日は干し野菜日和です。

京都の辻和金網さんはそのためだけの立派な道具を作っています。そのままズバリ干しかご・・
ステンレス製の本格的な作りです、最初見たときは驚きました。これほどのものがなくても干し野菜は作れると自分も思いました。しかし実際に使ってみますと乾きも速く虫の心配もなく、またネットと違って風にあおられません。

またベランダに干しておいてもやはりきれいです、かご自体が美しいからなのですが。その他にもたくさんのかごが辻和さんにはありますがこの干しかごが一番感動しました!
生活を感じさせるベランダでの野菜干しがここまで美しくなるなんて、驚きです・・やはり辻和さんの手仕事は素晴らしいと思います。

かごが美しくていつも感謝の気持ちです

サイズは大と小がありますが、私は大を使っています。大きさは小に比べると大はかなり大きく感じますが、実際に使用すると重ならないように並べるとこのサイズは必要な気がします。
まとめて行なうことが少ない方であれば小サイズでも問題ないと思います。
右が大サイズ(36cm×27cm H10.5cm)
左が小サイズ(24.5cm×19.5cm H9cm)

大サイズです、専用中段を使って二段で干します
下に水分の多いトマト、上にキノコを並べています
 トマトは4日くらいでセミドライ状態です。1週間程でドライになります。キノコは1日~2日でセミドライ、5日ほどでドライになります。個人的にはセミドライ程度で料理に使っています。トマトはオリーブオイルの中に入れて保存しパスタにオイルごと、キノコはよくスープなどに入れてます。セミドライのキノコはそのまま水洗いして使うことができます。ドライになったものは一度水で戻してからお使いください。

これからの季節は白菜もオススメです。漬け物前や鍋の前に半日から一日程度干して水分を抜いてあげると甘く美味しくなります。また干した白菜を蒸して食べるだけでとても美味しいです、以前お客様から伺った食べ方ですが、かなりの量食べることできます。

日の当たる日中は外干しで日が落ちたら室内に移してあげると良いと思います。
ぜひ干し野菜を作ってみて下さい。美味しいです!

こちらからご購入いただけます
辻和金網さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月6日火曜日

鋳物の経年変化

山形鋳物の鋳心ノ工房さんの鋳物の調理器具についてです。

よく聞かれる質問をいくつかご紹介していきますね。

・南部鉄器との違い
作り方や効能などはほとんど違いはありません。鋳物は砂で型を作りその中に溶かした鉄を流し込むのですが、砂の質感が大きく異なります。南部鉄器の砂は粒子が大きいため表面のテクスチャーが力強いです。山形鋳物の砂は粒子が細かいため表情が繊細で優美に感じます。
デザインも含めてお好みでお選びいただくのがよろしいと思います。

・表面の塗装について
鋳心ノ工房さんの品物の塗装は漆の焼き付け塗装です。漆と鉄の相性が良く表情の雰囲気も損なわれません。また漆の膜ができることによって錆の防止になっています。ただし鉄瓶の内部のみは素地仕上げになります。そのため鉄瓶の内部は少しずつ錆が発生しますが、この錆はお湯を美味しくしてくれます。水を沸かして赤く濁ったお湯になってしまう場合はよくない錆ですので水を何度も沸かして透明になるまで繰り返して修繕してあげて下さい。

・経年変化について
下の写真がパンが8年、グリルパンが10年使用した物です。表面も比較的きれいで使い込んだ風合いです。テフロンや薄い鉄のパンと異なり表面のはがれもなく厚い鉄が油を吸収して使いやすくなっていきます。


8年使用したパンです、週に3~4回は使っています
新品のパンです、漆の塗装が艶を感じます
10年ほど使用したグリルパンです、週に1~2回使っています
 
新品のグリルパンです

・使い始めの処理と取り扱い方
最初は油を多めにひいて野菜くずを炒めてから水洗いをしてください。その後は普通にお使いいただけます。油は少し多めで最初の内は使用いただくと油なじみがよくなり使いやすくなります。洗う時はたわしなどで優しく洗って下さい。こびりつきは無理に金属のヘラなどでこすらずにお水でふやかしてから水洗い下さい。表面の漆の焼き付け塗装がはがれてしまいます。グリルパンも油を薄くひいてご使用下さい。長期間使わないときは表面に薄く油をひいて表面を保護してください。


・IHは使用できるか
鋳心ノ工房さんの調理器具はIHで使用いただけます。

鉄の厚みもあり重いですが、その厚みにたくさんの熱を蓄えることによって食材に短い時間で火を通すことができます。野菜などは水っぽくならずに仕上がりますし、お肉などはパサつかずうま味が凝縮されます。

一度ぜひお使いしてみて下さい!もう買い換えの必要もない一生使える調理器具です。

こちらからご購入いただけます
鋳心ノ工房の通販サイト(ジパングモダン)

2018年11月1日木曜日

野口淳さんの素朴な器が入荷しました

久しぶりに野口淳さんの器が入荷してきました。炭化粉引と黒釉の器です。

今回の炭化粉引は野口さんの思っているような色合い風合いになったとのことで楽しみにしていました。
野口さんの言葉で表すと、白すぎず黒すぎず、ツルツル過ぎずザラザラ過ぎず、自分のほぼ狙った感じに上がったそうです!
陶器の色は計算していても最後は自然に任せるしかないところがあります、それが素敵な部分でもあるのですが(^^)

数年前から炭化粉引は少しずつ色合いが変わってきています。以前はもう少し艶のあるつるっとした表情でした。最近はマットで艶の少ない落ち着いた表情になってきました。



今回入荷分の炭化粉引の5寸取鉢です
落ち着いた渋い表情です


2年ほど前に入荷した炭化粉引の5寸取鉢です
少し艶のある仕上げで色味も明るめです

比べてみるとやはり変化しています。どちらも好きですが渋くなってきた現在の器は、甘い物や果物が美味しくみえそうです。またサラダなど鮮やかな色のお総菜も似合いそうですね!
今回入荷の炭化粉引の平湯のみです
柿のような鮮やかな色を引き立てます、フォークは甲斐のぶおさんのフォーク魚小
素朴な料理を引き立ててくれます
炭化粉引5寸取鉢に・・

黒釉片口豆皿に・・

炭化粉引だ円鉢ミニに・・今回入荷分です

炭化粉引平湯のみに・・今回入荷分です
炭化粉引平湯のみです
炭化粉引平湯のみに煎茶を入れて・・


こちらは昔から使っている炭化粉引の器です
一人分のサラダにちょうどよい大きさです
炒め物にも・・炭化粉引5寸取鉢

炭化粉引5寸取鉢に・・
シンプルな野菜の煮物などが似合います





黒釉は少しグレーがかった風情のある色合い
粉引は艶のある優しい色味です
炭化粉引は落ち葉を連想させ、味わい深さを感じます
 
作り手さんの思いを感じるとよりいっそう愛着がわいてきます。野口さんの器は一度使うと良さがよくわかります、ぜひお試しください!
ご不明な点ございましたらお気軽にお問い合わせください。

こちらからご購入いただけます
野口淳さんの通販サイト(ジパングモダン)

2018年10月28日日曜日

仕草さんの草木染てぬぐいの色の変化

仕草さんは藍染めを中心に草木染でてぬぐいを製作しています。やわらかい色合いや個性的なデザインはなかなか目にしないてぬぐいです。

化学染料と異なり草木染は色が定着しにくく、落ちやすい特徴があります。やはり自然の物なのでだんだんと色が落ちていきます。どれくらいの風合いになるのか個人的に使用していたものが下の写真になります。

そよよというガーゼとさらしの中間のやわらかい生地で藍染めが中心になっています。上が新品、下が6年ほど使用しています。私は洗濯機でネットに入れて洗っていますがこのような色落ち加減です。黄色い部分はタマネギの色ですがこちらはもう白っぽくなっています。あせた感じになりますが風合いはとても良く気に入っています。

上が新品、下が6年ほど使用した物です
ネットに入れて洗濯機で洗っています

次はコーヒータイムというさらし生地にコーヒー染めのてぬぐいです。右が新品、左が3年使用しています。こちらも同じように洗っています。使用したものもミルクの多いコーヒー色で新品より個人的には良いなと思っています。

右が新品、左が3年使用した物です
どちらの色もそれぞれ良さを感じます

私は洗濯機でマザータッチという洗剤で洗っています。仕草さんは手洗いが一番少しずつ色落ちが進みきれいだとおっしゃっています。手洗いの場合もあまり洗浄力の強い洗剤よりは優しいものでお洗いいただくと良いと思います。

マザータッチで手洗いです
原材料が口に入れても安全なものです

洗濯用ハーブミネラル水です
キャップに半分で洗面器程度の水量なら十分です


やはり手洗いして頂くと色の落ち方はゆっくりです

長く使用すればするほど不思議と愛着のわいてくるてぬぐいです。

ご不明な点ございましたらお気軽にお問い合わせください。

こちらからご購入いただけます
仕草さんの通販サイト(ジパングモダン)

サイトのリニューアルを行ないました

いつもご愛顧いただきまして、まことにありがとうございます。 2019年6月6日にサイトのリニューアルを行ないました。 https://www.z-modern.com 買い物かごなども一新し今までとはデザインが変わっております。ブログもサイト内にございますので、今...